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3. 野外飛行
スター卜(離陸および離脱)
スタートの10分以上前に、チェックリストを使って、準備が完全にできているかどうかを調べる。……携帯品のチェック。自記高度計の始動等。
曳航索の装着は、その機体に精通した整備担当のクルーが行う。翼端保持者、足の速い慣れたクルーがよく、常に同じ人が受けもつ。大会中、横風や追い風の場合もしばしばあるので、特に翼端保持者が重要である。このような場合には、フラップを使用することが常識である。
曳航中
機体が地面から離れた瞬間から、大気の状態については、神経を使っていなければならない。空気の乱れ、上昇風の大きさや強さについて、注意が必要である。親切な曳航機だと、上昇風の中で旋回して、その場所を教えてくれる場合もあるが、競技会などでは、コースがきめられ、離脱空域も決められていて、自己の判断でやるよりほかはない。
次に、スタートの技術(速度飛行のスタート前の飛行場またはスタート地点上空での技術)について述べてみよう。
(1)上昇風を探がす場所:曳航スタートの時期は、上昇風発生の初期が多く、上昇風はまだ弱い。一番確実なのは、飛行場から発生している上昇風であるが、当然、飛行場の風下になるので、風の強さが問題になる。このような場合には、飛行場の風上に当たる方向で上昇風を探がすのが、得策である。
(2)H.B.(Height Bandを調べる):H.B.とは、高度に対する上昇風の強さを調べることである。これは、マックレディーリングをセットするための平均上昇速度や、上昇風を獲得するための最低高度を知るためである。特に、100mごとの平均上昇速度がわかれば便利である。
3分20秒=0.5m
1分40秒=1m
50秒=2m

 

 

 

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